2008年5月16日金曜日

メディアニュートラル⑤

メディアニュートラル特集、最終日の本日は
「テクノロジー」と「メディアニュートラル」という
2つの要素を融合させた最先端の広告会社
「R/GA」の事例です。

「R/GA」の詳細に関しては以前このブログで
取り上げさせて頂きましたのでお手数ですが
そちらを見て頂いて(「ブログのアーカイブ」の
2007年の左隣の「▲」をクリックして次に
8月の左隣の「▲」をクリックして「新しい広告会社R/GA」
をクリックしてください)

今回は「R/GA」が昨年カンヌ国際広告祭で
「チタニウムライオン」を受賞した「NIKE+」の事例および
そのクリエイティブブリーフ(簡易版)を取り上げます。

かなり有名な事例ですので、ご存知の方も多いかと思いますが、
この「NIKE+」はナイキのシューズの中に特殊なパッドを入れ、
そのパッドが「アップル」の「iPod」と連携しており、
ランナー自身が走った距離などをヘッドホンから聞くことが出来たり、
Web上の「コミュニティ」で世界中のランナーたちと
つながったりすることが出来るという、これまでの広告の概念を
破壊する21世紀型の広告キャンペーンです。

【NIKE+】



↓ClickHere!
http://nikeplus.nike.jp/


このNIKE+のキャンペーンに関して、昨年「JAAA」が
海外の広告会社を視察した際に「R/GA」も訪問されていて、
そのレポートがJAAA会報に出ていたので抜粋させて頂きます。

【JAAAレポート2007No.596より抜粋】

◆ブランドの課題
・競合乱立市場においてNIKEのランニングシューズの
「選択性」が低下した。
・顧客を取り戻したいが新商品の投入だけでは困難な状況。
・そもそもランニングはNIKEブランドの原点なはず・・・。

◆ターゲットインサイト+ビジョン
・より良いランニングとは?ランニングの楽しい体験を
 もたらすブランドとして再構築が必要なのでは?
 多くの人が参加したくなる「ランニング体験の変化」を!
・では、楽しいランニングとは何か?
 ランニングの新しい楽しみ方とは?
・また、ジョギング中にiPodで音楽を
 聴きながら走るユーザーが多い。

◆企画
1)Technology⇒Data(iPod)×Interactive
  シューズにチップを装着し、自己記録を
  オンラインで活用して楽しむ。
2)Community⇒Social Networks on the Web
  世界中の仲間と、リアルでもバーチャルでも、
  共に競い協調し楽しむ。

◆結果
・ランニングを一人のものから、みんなで楽しむものに変えた。
・120万足以上のランニングシューズキットが売れ、
 さらに参加者も増加中。


以下のコメントも↓JAAAのレポートから抜粋。
生活者が主導権を握ったデジタル時代では、広告会社は
「広告をつくる」「メッセージをつくる」と思う意識
そのものが問題になるのであって、
生活者とエンゲージするための「トランスフォーム・ブランド」
をデザインすることが本流なのだと感じた。


個人的には「インサイト」を中軸にした
「メディアニュートラル」な広告提案をしていきたいと
思っており、どのメディアにも偏りたくないと思っていますが
とはいえ「デジタルテクノロジー」は21世紀型の
広告プランニングにおいてかなり重要な位置を占める気がしています。

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