2008年8月12日火曜日

デイヴィッド・オグルヴィ②

デビッドオグルビー特集、2日目の本日は
アメリカ広告史上、伝説のキャンペーンと呼ばれている
「ロースロイス」の広告事例。



【ヘッドライン】
時速100kmで走行中の新型ロールスロイスの車内で、
一番の騒音は、電子時計の音です。


オグルビー氏は、3週間ひたすらロールスロイスの資料を
読み続けたうえで、上記の訴求点を導き出したそうです。
「優雅で快適な走り」という訴求点を、
「事実に基づいた」キャッチコピーで訴求。
ボディーコピーは「統計資料」に基づいた冷徹な事実のみを列挙。

この広告キャンペーンはアメリカ中で話題になり、
ロースロイスの翌年の売上は50%UPになったとのこと。

ちなみにこの広告を出稿した後、ロールスロイス社が
アメリカ国内で500台もの欠陥車を出す事件が起きた時、
オグルビー社はこのアカウントを辞退したそうです。

オグルビー氏が不思議な点は、昨日の「ランゲル男爵」という
「シュールきわまりない」広告で大成功したその後はずっと
ガラッと一変して「データ」や「法則性」に徹底的に基づいた広告を
推奨している点です。「超感覚的」な広告で成功した後、
極端なくらい「法則性の鬼」になられています。
個人的には、どちらが良いのかはわかりませんが、
感覚と法則性の程よいバランス感覚が重要なのではと思います。

明日から3日間オグルビー氏の著作物に関して取り上げます。

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